プロジェクトマネジメントにおけるコストマネジメントは、プロジェクトの成功に直結する重要な要素です。適切なコスト管理を行うことで、予算内でのプロジェクト完了や利益の最大化が可能となります。この記事では、コストマネジメントの3つの主要プロセスについて詳しく解説します。
1. コストマネジメント計画の策定
コストマネジメント計画の策定は、プロジェクトのコストをどのように見積もり、予算化し、管理・監視するかを定義するプロセスです。この計画は、プロジェクト全体の費用的な枠組みを作り、他のプロセスの基盤となるものです。
1.1 インプットはプロジェクト全体が把握できるリソース
- プロジェクト憲章:プロジェクトの目的や目標、制約条件が記載されています。
- プロジェクトマネジメント計画書:スコープやスケジュール、リスク管理計画など、他の計画要素が含まれます。
- 組織のプロセス資産:過去のプロジェクトデータや標準的な手順、ガイドラインなどが含まれます。
1.2 専門家の意見、関係者とのディスカッションなどから計画を立案
- 専門家の判断:財務やコスト管理の専門家の意見を取り入れます。
- データ分析:過去のデータを分析し、計画に反映させます。
- 会議:関係者とのディスカッション、レビューなどを行い、計画を策定します。
1.3 アウトプット
- コストマネジメント計画書:コスト管理に関連する事項をひとつのドキュメント「コストマネジメント計画書」にまとめていきます。コストの見積方法、予算設定、コストコントロールの手順などを詳細に記載します。
2. コスト見積
コスト見積は、プロジェクトの各活動や成果物に必要な資源のコストを算出するプロセスです。正確な見積は、予算設定やコストコントロールの基盤となります。
2.1 スコープやスケジュール、リスクなどを考慮してコスト計算
- コストマネジメント計画書:見積もりの手法や精度、単位などが定義されています。
- スコープベースライン:プロジェクトの範囲や成果物が明確にされています。
- プロジェクトスケジュール:各活動のタイミングや期間が示されています。
- リスク一覧:潜在的なリスクとその影響が記載されています。
2.2 代表的な3つの見積技法
主な見積技法は3つあります。これ以外にもいくつかありますので、検索してみてください。
- 類推見積もり:過去の類似プロジェクトのデータを基に見積もります。
- パラメトリック見積もり:統計モデルを使用して見積もります。
- ボトムアップ見積もり:各活動の詳細な見積もりを積み上げて全体のコストを算出します。
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2.3 アウトプット
- コスト見積:各活動や成果物に対するコストの見積もり結果です。
- 見積根拠:見積の前提条件や仮定、使用したデータなどが記載されます。
3. 予算の設定
予算の設定は、個々のコスト見積を統合し、プロジェクト全体の予算を確定するプロセスです。これにより、コストベースラインが確立され、コストコントロールの基準となります。
3.1 これまで作成してきたコスト関連のドキュメントをインプットにする
- コストマネジメント計画書:予算設定の手順や基準が記載されています。
- コスト見積:各活動や成果物のコスト見積結果です。
- プロジェクトスケジュール:活動のタイミングや期間が示されています。
- リスク登録簿:リスク対応策に伴うコストが含まれます。
- 契約書:外部ベンダーとの契約内容やコスト情報が含まれます。
3.2 全体の取りまとめとレビュー
- コスト集約:個々のコスト見積を統合して全体の予算を算出します。
- プロジェクト予備の検討:予備費用を設定し、リスク対応のためのバッファを確保します。
- 専門家のアドバイス:経験豊富な専門家の意見を取り入れます。
- 資金調達計画:必要な資金を確保するための計画を立てます。
3.3 アウトプット
- コストベースライン:プロジェクトの予算の基準となる計画値です。
いかがでしたでしょうか。コストマネジメントで絶対はずせない3つの主要プロセスを解説しました。「赤字になったら、怒られます」。ぜひ、黒字で着地できるようにコストコントロールしていきましょう。全力で応援しています。


